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資本的支出と修繕費の判定をマスターしよう!

先週までは暖房をつけていたのに、もう冷房が必要なくらい暑い日もありますね。

先日、宇佐見さんが「暑い」とおっしゃっていたので、冷房をつけたつもりが設定が暖房のままになってしまっていて、いやがらせみたいになってしまいました…

さて、今日は「資本的支出と修繕費」について書いていきたいと思います!


資本的支出と修繕費の概要

大前提として、元々所持している建物や機械等を修理したり、一部部品等の買い替えを行った場合に、資本的支出に該当するか、修繕費に該当するかの検討を行います。

新しい取得の際は、先日ブログに書いた「少額減価償却資産の一括償却」のほうを参考に資産計上するのか経費にするのかを検討してみてください。


支出金額や支出の目的を吟味して検討した結果、資本的支出に該当した場合には資産計上を行い、修繕費に該当した場合にはその年の経費とすることができます!

資本的支出に該当し資産計上した場合には、減価償却を通じて毎年少しずつ経費にしていくことになります。

つまり、支出金額の全額を経費とすることができる修繕費の方がお得ということになります。

ただし!何でも自由に修繕費にしていたら利益操作ができてしまうため、修繕費にできるものとできないものがありますので、その判断の仕方をフローチャートを参考に解説していきたいと思います。

判定方法

フローチャート

修繕費か資本的支出かの判断は、判断基準が多くあるため、以下のようなフローチャートにあてはめながら考えるとわかりやすいです。


主に、①~⑤の判定を順番に行って、資本的支出か修繕費に該当したタイミングで判定は終了します。

それでは、①から順番に細かく解説していきます!

①支出金額が20万円未満の場合

まず、一番最初にすることは、支出金額が20万円未満かを見極めることです。

国税庁は資本的支出の例示(あとで触れます。)に該当するものであっても「少額又は周期の短い費用」については、「修繕費として損金経理することができるもの」と定めています。

よって、支出金額が20万円未満の場合には、


「これは資本的支出の例示に当てはまるのかな…どっちだろう…」と悩んだり、


「あっ、これ資本的支出の例示に該当するやん…」と落ち込んだりする必要はなく、

修繕費として全額その年の経費とすることができます!!

これは、簡単ですよね!私は、何かの修理代や部品の取替代の支出金額が出てきたときに、金額が20万円未満だと判断が簡単なので心の中で「ヨッシャ!」ってガッツポーズしてます…(笑)


②おおむね3年以内の周期である場合

もしも支出金額が20万円を超えてしまった場合には、その修理や部品交換はおおむね3年以内の周期で行われるものであるかを考えます。


これも国税庁が「その修理、改良等がおおむね3年以内の期間を周期として行われることが既往の実績その他の事情からみて明らかである場合」には、①と同じように「少額又は周期の短い費用」として、修繕費としてその年の経費とすることができます。


これも、①と同様に考えやすいと思います。

「この部品毎年買い換えてるな…」と思ったら、それはおおむね3年以内の修理と考えられるため修繕費として経費にして問題ないです!

また、車検の費用については修繕費とされることが多いので是非参考にしてみてください。

③明らかに資本的支出に該当する場合

簡単な2つの判断を終えると、今度は核心に迫った判断を求められます。

3つ目の判断は、明らかに資本的支出に該当するかどうかということです。

この「明らかに」という部分が判断が難しいと思いますが、国税庁が資本的支出の例示を出しているので、基本的にはそれを参考にします。


国税庁は、その修理や改良により固定資産の


1.価値が高まったり

2.その耐久性を増すこととなる


と認められる部分に対応する部分の金額が資本的支出となると定めています。


簡単に言い換えると、新しい機能が追加されたり、当初予定より長い期間使えるようになった場合には、資本的支出に該当すると考えてよいでしょう。


また、国税庁では資本的支出に該当するものの例として以下の3つのものを挙げています。

⑴建物の避難階段の取付等物理的に付加した部分に係る費用の額

⑵用途変更のための模様替え等改造又は改装に直接要した費用の額

⑶機械の部分品を特に品質又は性能の高いものに取り替えた場合のその取替えに要した費用の額のうち通常の取替えの場合にその取替えに要すると認められる費用の額を超える部分の金額

ただし、建物の増築、構築物の拡張、延長等は建物等の取得に当たるとされています。

建物の避難階段の取付については、税理士試験の資本的支出問題では鉄板なのですが、まだ実務上で出会ったことがないので、実務で出会ったときに「赤ペン先生でやったやつだ!」という気持ちを味わえそうで今から楽しみにしています(笑)

④明らかに修繕費

明らかに資本的支出に該当しなかった場合には、明らかに修繕費に該当するかどうかを検討します。

修繕費も資本的支出と同様に、国税庁が修繕費となるものを挙げています。


国税庁は、その修理や改良が


1.固定資産の通常の維持修繕のため

2.き損した固定資産につきその現状を回復するために要した


と認められる部分に対応する部分の金額が修繕費となると定めています。

修繕費も資本的支出と同様に例が挙げられていますが、日常でよく出てくるものではないと考えられますので、割愛します。
気になる人は、国税庁のHPをのぞいてみてください。

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/07/07_08.htm

⑤60万円未満か前期末取得価額のおおむね10%未満の場合

様々な判断をしてきましたが、最終的に支出金額が60万円未満だった場合には修繕費としてその年の経費にすることができます。

聞こえてきます…「最初から支出金額が60万円未満だったら修繕費にしたらいいじゃん」の声が…


私が最初にこの一連のフローチャートに沿って判断した際には、「はじめから60万円未満かで判断したらいいやん」と思っていました。

ですが、最終的にという部分がミソで、「明らかに資本的支出にも修繕費にも該当しない…どうしよう…」となった場合には、国税庁が「しょうがないから60万円未満のものは修繕費にしていいよ~」と(言ってはいませんが)、修繕費として処理することを認めています

そのため、明らかに資本的支出に該当する場合にはたとえ支出金額が60万円未満であっても、資本的支出として資産計上しなけれななりません。(フローチャートに従えば③で「はい」になりますからね。)

また、前期末取得価額のおおむね10%未満の場合も同様の考え方ですが、少し計算が入りますので例をもとに説明したいと思います。

※前期末取得価額とは、前期末におけるその支出の対象となった固定資産の金額のことを指します。



 ⑴修理、改良のために250,000円支出し、その対象となった固定資産の前期末取得価額は3,000,000円だった場合

 250,000 < 3,000,000×10%=300,000 ∴修繕費



 ⑵修理、改良のために250,000円支出し、その対象となった固定資産の前期末取得価額は2,000,000円だった場合

 250,000 < 2,000,000×10%=200,000 ∴資本的支出



以上で、基本的な資本的支出か修繕費かの判断は終了となります。

いかがでしたか?判定の過程は多いですが、一個一個はそこまで時間のかかるものではないと思いますので、修理費用などを支出した場合には、ぜひブログを参考にして判定してみてください。

さいごに

最後に、私が試験勉強する中でしっくりきた資本的支出と修繕費の考え方を紹介してこのブログを終わりたいと思います。

修繕費は、あくまで修理や部品交換をして元の状態に戻すというイメージなので、その資産をマイナスから0にする費用、資本的支出は、機能を追加したり耐用年数を伸ばしたり、価値を上げるというイメージなのでその資産を0からプラスにするという考え方です。

もし、しっくりきた方がいれば今後参考にしてみてください!

ただ、これは、私が一番初めにどっちかなと何となくイメージするときに使っているだけですので、実際の判定は上記のフローチャートに従って行ってくださいね!

そういえば、「宇佐見会計事務所」とGoogleで検索すると宇佐見会計事務所の雰囲気を感じることができますので是非見てみてください。


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