「成長を実感する。」というこの言葉は、結構重みがあると思っています。
なぜなら、私自身
「税理士資格を保有していても何の役にも立たないやつだ。」
「採用したけれど、赤字にしかならんかった。」
「あなたには、税理士としてのセンスがない。」
「○○さんに能力が抜かれてるよ。」
「今日の面談、久しぶりに相当ひどいものを見たよ。」
と日々ご指導頂いていたので、仕事に関してすっかり自信を無くしていました。
若いうちに税理士業界を捨てて、他のことをやろうと何度も考えたこともあります。
そんな私でも紆余曲折あって現在は、小さいながらも会計事務所の所長として数人のスタッフと共に日々楽しくも充実した毎日を過ごすことができるようになりました。5年前には考えてもいなかったことが現実となって人生の面白さを実感しているところです。
今回は、そんな自信を喪失した社会人が、税理士として独立するまでに身につけた「成長を実感する」についてシェアできればと思います♪
おそらく、自信を喪失することになる最大の要因は、「人と比較すること」であると思っています。先程の例でいう「○○さんに能力が抜かれてるよ。」とかまさしく比較ですよね。
鈴虫寺として有名な京都のお寺では、「人と『比べる』ことは、自分に『苦ラベル』を貼っているようなもの。」と自分らしさを貫くことの大切さを説いています。
そうは言っても、「人と比較しないように!」ということも、また苦しいことなのかもしれません。
最近では、新入社員時代にお世話になった上司が、転職されるとのことで久しぶりに食事の機会を得ました。その上司は、私の10歳くらい年上なのでちょうど我々の上司をされていた年齢に私が差し掛かったあたりでした。
久しぶりにお会いすることで自分も成長を実感できるかなと思っていましたが、全くの逆でした。
「追いつくどころか、めっちゃ離されてるやん!!」としか思えなかったです(;^_^A
人との比較は、もっと頑張らなきゃと自分を奮い立たせるスパイスにはなっても自分の成長と比較するのは、良くないと改めて実感したエピソードでした。
人と比較する弊害をちょっと数学っぽくまとめると、成長度合(Y)は、経験年数(X)の乗数で求められると感じています。数式で表すと
Y(成長度合)=X2(経験年数)
のようなイメージです。
久しぶりの関数に拒否反応が出そうな方もいると思うので、上記の関数を下記のような表にしてみました。
X(経験年数) | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | … | 10年目 | 11年目 |
Y(成長度合) | 1 | 4 | 9 | 16 | 25 | … | 100 | 121 |
こう考えると人と比較することの無意味さが理解できると思います。
入社1年目の成長度合を1とすると、2年目には、4になります。
一方、10年先輩の成長度合は、100から121となり、更に差が拡がっています。
これが、人と比較することで自信を無くす正体であると私は考えています。
同期であっても、数式での表現は可能でしょう。
インターンや資格の取得など、同期に先んじて仕事をしていたのであれば、
Y=X2+1
と、切片が付いているかもしれませんし、元々能力が高い方もいるので
Y=2X2
と、成長スピードが桁違いに高くなっていることもあるかもしれません。
スタート位置や能力が違う以上、それらの人と比較する意味はないと思っています。
それでは、何を根拠に成長を実感すればいいのでしょうか?
答えは、数式を見ればご理解頂けると思います。そう、比較対象は、過去の自分です。
新人の自分は1でも、2年目には4となります。この差分の3をちゃんと認識できることが大切です。
私自身、自分ができるようになったことをちゃんと積み上げるようにしたことで自信が持てるようになってきました。仕事をする上で自信はとても大切です。新しいことを始めるにも今の業務でより多くの成果を上げるのも自信が根底にあってこそだと実感しているからです。
昨日の自分より今日の自分。先月の自分より今月の自分。それぞれ、どんな変化があったのか振り返ってみましょう。
自分自身の人生経験から、弊社では毎月自分の成果を振り返ってもらう時間を設けています。毎月定型の振り返りシートを作成して頂き、30分程度のミーティングを一人一人に行っています。
定型の振り返りシートは、こんな感じにしてあります。
定型の振り返りシートを使っている理由は、
・毎月のことなので時間をかけずに手際よくやりたい。
・ずっと同じフォーマットで報告書を上げないといけないので、日々の業務の中で答えを見つけやすい
という狙いがあります。不思議と「あ、今月はこれを書こう!」というものが見つかりやすくなります。
GWも明け、特に新入社員の方は、五月病が蔓延してくる頃かと思います。
そんな時に自分の経験が少しでも参考になればと思いブログにしてみました。脱却のコツとして、「人と比べない」「過去の自分と成長の差分を認識する」の2点に注力してみてくださいね。
Contents
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